家畜が肉となるまでに、様々な環境問題が生じ、温暖化を促進させます。

ヴィーガンが動物性食品をみると、「美味しい」よりも先にくる強い感情があります。

私は、スーパーに並んでいる大量生産された安いお肉を見ると、家畜による地球環境の悪化がまだ進行していることに胸を痛めます。

※エンバイロメンタルヴィーガンについてはこちらの記事で紹介しています。

https://vegan-japan.com/vegan_2-2/

肉がもたらす環境問題を理解する

肉が出来るまで、人手やお金がかかるだけでなく、多くの環境問題を生み出します。

まず、家畜やその飼料のための土地が必要なため、世界の熱帯雨林や密林などの伐採が増加しています。森林伐採が進み、多くの野生生物が住処を失い、絶滅危惧種は年々増加しています。

そして、森林が失われるということは、二酸化炭素の吸収も行われず、木々の中に貯留されていた二酸化炭素は放出されます。　

家畜やその飼料のために、世界の水資源の3分の1が使用され、 水不足に悩む地域や途上国では、水紛争が生じています。

そして、漁業の3分の1が、家畜の餌となっています。ただでさえ、漁業の乱獲や途上国での食糧不足が問題となっているのに、家畜が優先されているのです。

漁業は魚網の遺棄や不要な生物などもまとめてとる手法により、海の生物の減少や、ゴーストネットの問題が生じています。

ゴーストネットとは、遺棄された魚網が海を漂うため、魚やイルカ、アザラシ、亀などあらゆる海の生物が絡まり、犠牲となっています。

畜産業周辺で生じる環境問題

や健康問題

飼料となる大豆は、遺伝子組み換えや、大量の農薬を使用しています。これは、土壌汚染に繋がります。

家畜の糞尿は川に流れ、水質汚染となります。

川の汚染物質はそのまま海へと流れ、多くのデッドゾーン（酸欠区域）を生じさせています。数にして、500カ所以上です。

地球だけでなく、その近くに住む人々にも悪影響を与えています。

工場の近くに住むほとんどの人が、喘息やがんになるという二次災害を引き起こしています。

有色人種や低収入のコミュニティの近くに家畜の工場が建てられることが多いです。黒人やヒスパニック系の人たちが住む場所です。

これは人権に関わる問題です。

ある住人は、蓄膿症やバクテリアの類肉腫症を患い、ペースメーカーも付けています。彼らはタバコもお酒も飲んでいません。

病気や何らかで死んだ豚は、上記の写真のような箱に遺棄され、熱で腐敗します。

しかし、それをトラックが来て加工工場へと運び出し、それをエサに加工して豚に与えています。

家畜の工場の近くの住人は、工場の実態を見ているので、豚は食べていません。

温暖化

の原因は肉を食べること

車や飛行機などの運送から二酸化炭素が排出されますが、家畜によるメタンガスが温室効果ガスの最大の原因となっています。

温室効果ガスの中で運送業界は13%を占めますが、家畜は18%を占めます。運送業界より家畜が多いのです。しかし、その差は5%です。

ここで考慮しなければいけないのが温暖化係数です。二酸化炭素の温暖化力を1としたとき、 メタンガスは25倍で亜酸化窒素は300倍です。このメタンガスと亜酸化窒素は家畜により排出されます。

上図は、tanao(私の弟)が、

「IPCC」と「AR5 WG3 政策決定者向け要約 :Fig.SPM.1https://ondankataisaku.env.go.jp/communicator/files/WG3_guidebook_151016.pdf」のデータから、

畜産業における二酸化炭素・メタンガス・亜酸化窒素の量と、畜産業によるそれぞれの実質的な温暖化効果を算出しました。

温暖化の最大の原因は畜産業ということが分かります。

実際に食事を変えたらどう環境が良くなるのか

上図は、動物性食品を摂取せず、植物性食品のみの食事を1日実践した場合です。

植物を動物が食べ、その動物を私たちが食べています。わざわざ、動物を介さなくてもその植物を食べれば、環境への影響が少なくなります。水資源、土地、穀物を節約できるのです。

動物の餌となってしまう、大量の食料は、動物を大量生産しないことで、より多の人々へ行き渡ります。人口が増加している現在では、食糧不足は大きな問題となっています。

一食分を植物性食品に変えるだけでも、環境負荷は軽減されます。

外食するときに、あなたはどの企業にお金を払いたいですか？

最後

私たちがどの商品や食材を買うかによって、企業は需要の高いものを生産し、環境への影響も変わっていくのです。一日三度の食事となれば、大きく影響するため、日々の消費はとても重要になってきます。

人生を本当に豊かに、幸せに生きていくためには、「自分さえ良ければ」という考えではなく、他者への思いやり、地球環境を守る心、この地球上に存在する全ての命に対し、尊ぶ心を持つことが大切だと思います。

私も最初は、この考えが理解し難かったですが、ヴィーガンとして生活していくうちに、自然と考えるようになりました。今までのこの25年間、このような考えや、食事と環境の影響について、知る機会がほぼありませんでした。

でも、それを知った後、私は動物から搾取するべきではないと思ったので、行動に移しました。

引用:IPCC