こんにちは、ヴィーガンジャパンのミクジェンヌです。
チェルノブイリの原発事故によって、世界に衝撃が走りました。
あまりにも有名で、チェルノブイリの原発事故に関する映画はいくつも作られ、ドラマも2019年に公開されました。
しかし、その後日本でも福島の原発事故がありました。
今回は、チェルノブイリの原発事故後である現在、動物や植物はどのような状態なのか、一緒に見ていきたいと思います。
チェルノブイリ原発事故後の現在、植物は?
植物は驚異的な生命力を持っています。それがよく表れている場所があります。
それは、チェルノブイリです。
1986年4月26日、キエフの北方110kmを流れるプリピャチ川付近で、チェルノブイリ原子力発電所が爆発炎上し、北半球中に放射線が降り注ぎました。
原発事故で30万人が避難したあとに残されたのは、広大な立入禁止区域です。(チェルノブイリ周辺約3,200平方km)
今後、2万年間は移住不可となっています。
しかし、植物は放射能を浴びながらも驚異的な生命力を見せています。
事故からわずか10年で、廃墟に木々が生い茂っていました。
チェルノブイリ原発事故後の現在、動物は?
森林が自力で回復したため、生き物も戻ってきました。
事故後、わずか20年でこの場所が、欧州有数の野生生物の生息地となったと科学者は記録しました。
そこでは植物や動物の生命が奪われ、残った生物も汚染によって病にむしばまれている考えられてきました。
ところが最近になって、動物が急増しているという逆の研究結果が示されて注目されています。
絶滅危惧種モウコノウマの繁殖
今まで、保護区にいた絶滅危惧種のモウコノウマは密猟者によって数が減少していました。
そこで原発事故から19年後、アメリカの科学者は、モウコノウマを立ち入り禁止区域に開放しました。
現在、モウコノウマの群れが見られています。
解放されて20年後には、5倍となっています。
科学者によると、放射能によるモウコノウマへの害はないそうです。
絶滅危惧種の繁殖力は新たな希望となっています。
モウコノウマは、空き家をシェルターとしてうまく利用しているそうです。
彼らにとって、この立ち入り禁止区域は「楽園」となっています。
YouTubeで、モウコウマの群れを見れます。チェルノブイリの草原を、自由に駆け抜けています。
https://www.youtube.com/watch?v=1xfNC5LbybQ
参考は以下です。
https://news.nicovideo.jp/watch/nw6129373
参考は以下です。(英語)
https://theconversation.com/the-mystery-of-chernobyls-wild-horses-137270
オオカミ(狼)の繁殖
最大の驚きは、オオカミ(狼)が戻ってきたことです。捕食者は、森が豊かで、獲物がいるところにしかいないからです。
禁止区域は区域外の7倍の生息数がいることが分かっています。
立入禁止区域と似通っているが、汚染は受けていない自然保護区と比較して、ヘラジカやシカ、イノシシについては生息数の目立った変化が見られず、オオカミの生息数は7倍になっていました。
さらに、これらの数字はすべて、事故発生後の最初の10年から増加が始まっていました。
わずか30年で森となり野生生物の楽園となる
チェルノブイリが、わずか30年で、野生生物が戻り、豊富な森に変わったことは、いかに森林が強靭であるかを物語っています。
森に時間と場所を与えれば、人間が近年奪った、豊かで多様な動植物を取り戻すことができると思います。
森林を増やすことは、地球を回復させる鍵となります。
世界の森林伐採
世界全体での森林伐採は半分以上となり、気候変動を招いています。
森林伐採は、この数百年で、世界各地で大々的に行われてきました。東南アジアの森林は最高レベルであり、家具材や建材として好まれ、違法伐採が後を断ちません。
マダガスカル島は、 森のなんと97%が森林伐採により消えました。
森林伐採が進めば、そこの住人である動物の命も失われます。
そして、この島国にしか生息していない種はいくつもあります。
例えば、40種もあるキツネザルは、マダガスカル島にしか生息していませんが、絶滅危惧種です。
彼らが死ねば、失われる植物もあり、その捕食者であるフォッサも絶滅してしまいます。フォッサはすでに、1/3が減少しました。
食物連鎖により、植物から動物まですべてが繋がっているのです。
排出された二酸化炭素を、光合成により吸収するのは森林です。また、木が伐採されると、今まで吸収されていた二酸化炭素を一気に排出します。
森林破壊による地球温暖化への影響はとても大きいのです。
そんな中、環境が意識され始め、企業やNPO、NGOが植林を行っています。
最後に
今後は、自然を蔑ろにするのではなく、自然と人間が共存する世界が重要となってきています。
森林は、チェルノブイリの件を例に考えると、過酷な状況下でも成長し、動物たちを集める未知な可能性を持っています。
現在は、世界的に森林伐採が激しいですが、後世に残すためにできることはあります。
家具もファストファッションと同じく、次々と商品を作り、使い捨て戦略をとっている企業もあります。スウェーデン発のIK○Aが家具業界におけるファストインテリアといえるでしょう。IK○Aは、ロシアの貴重な原生林を次々と伐採し、批判されていました。
その裏では、IK○Aがロシアに資金を渡し、お金が動いていたようです。つまり、ロシアは自国の、樹齢600年にもなる貴重な原生林を売ったのです。
それにより、ヨーロッパの人々は、IK○Aに対し、好印象を持っていないようで、ヨーロッパでの売り上げは減少しているようです。一方、日本では、とても人気ですね。北欧ブームも追い風となって、さらに人気が出ています。
IK○AのCEOは森林伐採を押し進め、富を築きました。
今後、私たちは、何に関心を持つべきなんでしょうか。
デザインや可愛さ、流行だけではなく、その企業はどんな企業であり、どんなポリシーを持っているのか、考える時がきました。
目先のことではなく、自分の子供たちがこの地球で生きていけるように、商品の選択の仕方を変えていく必要があるのかもしれません。
地球の現状を考えると胸が痛くなりますが、チェルノブイリでの新たな希望を忘れず、少しずつ私も行動を変えていきたいと思います。
参考:Netflix「Our Planet〜Forests(森林)」
https://wired.jp/2019/06/11/chernobyl-disaster-might-have-also-built-a-paradise/
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