今回は、前回の記事の続き「ヴィーガンの人口が多い国ランキング!世界で流行している国はどこ?」【後編】です。
「世界のヴィーガンの人口はどれくらいなのか」気になったので、調べてランキング化しました。
前回の記事で、アメリカ、イギリス、日本、ドイツ、台湾が上位に入ることが分かりました。
以下は前回の記事です。上位の国のヴィーガン事情について紹介しているので、気になる方はぜひご覧ください。
https://vegan-japan.com/advanced-vegan-population/
世界のヴィーガン人口
№6 カナダ
カナダは人口の2.3%がヴィーガンであり、83万人に推移しています。(2016年)
ベジタリアンは9.4%です。
カナダの中でもバンクーバーのあるBC州はベジタリアン8.6%とヴィーガン3.9%と最も多いそうです。
カナダは多国籍国家でベジタリアン大国です。
隣国アメリカと似て、ベジタリアン・ヴィーガンに理解があり、レストランでもヴィーガンと言えば対応してくれるそうです。
また、ベジタリアン・ヴィーガンの専門店も多いです。
カナダは肉食文化のため、スーパーには、ヴィーガンタコス、ヴィーガンフィッシュフライ、ヴィーガンバーガーなど、アメリカ同様にヴィーガンミートのラインナップが豊富だそうです。
№7 イタリア
イタリアは人口の1%がヴィーガンであり、60万人に推移しています。(2016年)
ベジタリアン・ヴィーガンの人口は12%です。
イタリアは、あまりヴィーガンのイメージがないかもしれませんが、イタリア料理はヴィーガン対応がしやすいです。
オリーブオイルやトマトを多く使用し、ベースに魚や肉が入ることは多くありません。トッピングのチーズはなしにすることが出来ます。
イタリアで多く展開しているピザ屋では、ヴィーガン用のピザ生地に変更出来たり、豆乳由来のヴィーガンチーズや大豆由来のペパロニをトッピング出来たりするそうです。
イタリアの大手スーパーCOOPやEsselungaでは、ヴィーガン専用のコーナーが新設されました。
個々の主張が強いイタリア人は、「食事のスタイルは個々の自由」と受け入れる人が多いそうで、レストランでは柔軟に対応し、ベジタリアン・ヴィーガンのお店が増えています。
イタリアのトリノという街はヴィーガンレストランが多いです。
№8 ポーランド
ポーランドは人口の1.6%がヴィーガンであり、61万人に推移しています。(2013年)
ポーランド最大の都市ワルシャワは 、ヨーロッパで最もヴィーガンな10の都市(Top 10 Vegan Cities in Europe)で7位に選ばれました。(ecobnb)
ポーランドはベジタリアン先進国で、家族や友人に一人はベジタリアンがいるそうです。
そして、隣国ドイツの影響もあってか、ヴィーガンのお店や人口が増えているのでしょう。
また、ヨーロッパ内でも、ポーランド人は野菜や果物を多く摂取しているそうです。
そういう食生活からもヴィーガンという食生活が受け入られやすいのかもしれません。
№9 オーストラリア
オーストラリアは人口の2%がヴィーガンであり、49万人に推移しています。(2014年)
人口の10%がベジタリアンです。
オーストラリアは移民が多く、新しい考えやスタイルが受けいられやすいそうです。
また、アメリカに負けず肥満大国で有名なオーストラリアですが、政府により国民の健康意識が高まっているようです。
そのため、今はオーガニック、栄養学や健康の先進国となっています。
確かに、日本で買える、オーガニックでクルエルティーフリーであり、なおかつ植物性由来(ヴィーガン)のコスメはオーストラリアのものが多い気がします。
オーストラリアのレストランでは、必ずべジタリアンやヴィーガンを選択できる食事があるそうです。
№10 イスラエル
イスラエルは人口の5%がヴィーガンであり、42万人に推移しています。(2015年)
人口の10%がベジタリアンです。
イスラエルは人口の75%がユダヤ教です。
ユダヤ教は、豚肉・宗教上適切に処理されていない肉・貝類・肉と乳製品の組み合わせを摂取しません。
そのため、これらユダヤ教の定めた食事基準をクリアした食品はコーシャマークがあります。
このユダヤ教の考えがあるため、ベジタリアン・ヴィーガンが広まったと言われています。
首都のテルアビブでは、400店舗ものヴィーガン可能なレストランがあるそうです。
『ヴィーガンの首都』と呼ばれ、注目されてるようです。
イスラエルは農業大国で野菜や果物、豆が多く、食料自給率は90%以上です。
このような背景もある為、イスラエルはヴィーガンの食生活に移行しやすいのだと思います。
世界のヴィーガン人口(11位以下)
№11 スウェーデン
スウェーデンは人口の4%がヴィーガンであり、40万人に推移しています。(2014年)
ベジタリアンの人口は10%です。
最近、スウェーデンでは、環境活動家でヴィーガンのグレタ・トゥーンベリさんがとても有名です。
国連で、地球温暖化について、各国の政府に向けて力強いメッセージを投げかけています。
スウェーデンは自然が多いため、環境問題への関心が高いそうです。
また、健康意識も高く、サスティナブルで栄養価の高いヴィーガン食が広がりを見せています。
そして、スウェーデンは積極的に移民を受け入れているため、中東系の人が多く、料理も様々です。
なお、スウェーデンの政府は「ヴィーガン国家になること」を政策として進めており、「昆虫食計画」があるそうです。
昆虫を食べるのかどうなのか、ヴィーガンの人は分かれますが、今後、スウェーデンがどんな商品を開発していくのか気になりますね。
№12 フランス
フランスは人口の0.4%がヴィーガンであり、26万人に推移しています。(2019年)
フランスは美食で有名です。また食材にこだわり、オーガニックのものが広まっています。
しかし、フランス料理の美食故になかなかヴィーガンが広まっていないようです。特にチーズや生ハムと決別するのは大変なことだと思います。
ヨーロッパ内で見ると、0.4%のヴィーガン率はとても低いです。
バターやチーズ、肉、魚が多いフランス料理を、どうヴィーガンで美味しく作れるのかが、今後の鍵になりそうです。
№13 スイス
スイスは人口の3%がヴィーガンであり、25万人に推移しています。(2017年)
スイスは意外とヴィーガン率が高いです。
2017年にベジタリアン、ヴィーガンの食品を扱う「カルマ・ショップ(Karma-Shop)」というスーパーが新設されました。
オーガニックやフェアトレード商品も多く、エシカルな消費を心掛けてる人にとっては天国のようなお店です。
最後に
世界的にベジタリアン・ヴィーガンが広がりを見せています。
しかし、その国の食文化が根強いと、やはり菜食は浸透していないようです。
今後、菜食と食文化をどう融合させていくかが、焦点になると思います。
日本のヴィーガンへの不寛容さは、多様性を排除し、価値観や考えを狭めています。
そのため、現在、日本は世界から切り離されています。「食」に対する価値観を変えるか、せめて他者のスタイルを受け入れていく必要があります。
化学メーカー、食品業界、ファッション業界などすべての業界がエコ、サステイナブル、ヴィーガン、動物実験なし(クルエルティーフリー)、エシカル消費を目指すのが当たり前となりました。
どの業界も地球の危機に警報を鳴らし、大量生産・大量消費の世界を変えようとしています。
私たち消費者もそれに気づき、日々の生活の中で、意識的に何かを変えていく必要があると思います。
世界がこんなにもベジタリアン・ヴィーガンが増えたのは、その国の背景事で異なりますが、みんな健康・地球・動物など何かを考えた結果、食生活の変化が起こりました。
一度、みなさんも食事について考えてみて下さい。
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